9年前パリの見本市会場で、一本の白いダリアに吸い寄せられてあるブースに入りました。
当時、生花の大輪の白いダリアの入荷は不安定でしたので、アーフィシアル・フラワーのブースということは分かっていましたが、思わず触って確かめるほどでした。その作りの精巧さと同時に花の姿の美しさにこの新しい素材に美的可能性を感じました。
生花の豪華さや優雅さを何よりご存じの方がたは最初抵抗がおありのようでしたが、別荘や旅行で長くご不在されても、我が家に戻れば美しいアレンジメントが飾られることにアーティフィシャルフラワーの価値と魅力に満足される方が多くなりました。近年の天候不順や水やりの手間などに煩わされることなくいつでも必要なオーケージョンに飾ることのできることがアーティフィシャルフラワーの何よりの利点です。
私のアレンジメントは生花のアレンジ同様に素材を吟味し、テーマに沿った器と色、形を組み合わせ、決して枯れることのない造花に流れる風と空気感を感じていただけるようにデザイン致しております。
この度、多くの方に私のアレンジメントをお手に取っていただけるよう、アーティフィシャルフラワー・アレンジメント・ブランド“fleur à fleur”(フルール・ア・フルール:フランス語で花から花へという意味)を立ち上げました。今回は、ご自宅のサロンやベッドサイド、玄関のコーナーやオフィステーブルに手軽に飾っていただけるボックス型の‐La Boîte‐(ラ・ボワット:フランス語で箱という意味)をご紹介させていただきます。
この機会に多くの方々にアーティフィシャルフラワーの魅力をお伝えしたく、ご挨拶とかえさせていただきます。
KYOKO FUJITA
藤田京子